中世のイタリアの数学者にレオナルド・フィボナッチという人がいます。

彼は、後にフィボナッチ数列とよばれる不思議な数列を発見しました。

0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144・・・

これらの数字は、ある規則に基づいて並んでいます。
それは0と1を始めとして、次の数字には前の2つの数字の和が並ぶのです。

例えば3番目の数字は、前の2つが0と1なので0+1=1になり、
4番目の数字は前の2つが1と1なので2となります。
これを繰り返していくと無限に数列が右に並んでいきます。

意味が分かれば単純な数列です。
しかし、この数列には他に驚くべき特徴があります。

例えばこの数列の中の34を次の数字である55で割ってみると、0.618となります。
また、34を次の次の数字である89で割ると、0.382になります。
では逆に、55を前の数字である34で割ると1.618になります。

実はこの数列において、どんな数字であっても、次の数字で割ると0.618、
その次で割ると0.382、逆に前の数字で割れば1.618となるのです。
(数列の最初の方はそうなりませんが、横に進むにつれてその数字に収束していきます。)

これらの数字を「黄金率」呼びます。

黄金率は、自然界や人工物の中から多く見出すことができます。
例えば、ピラミッド、パルテノン宮殿等の歴史的建造物、巻貝や星雲の巻き方、人間の頭から臍と臍から足までの長さ等です。

一番身近な例では、キャッシュカードや名刺などのタテヨコの長さの比率です。
我々は、知らず知らずのうちに黄金比率に囲まれているのです。

市場の動きと黄金律

世界中の色々なところで見られる黄金率。
これは相場の世界でも見られるのです。
相場の値動きは、ゆっくりと上下しながら進んでいきますが、実はその上下は黄金比率に従っていることがよくあるのです。

例えば上昇トレンドが発生してしばらくして調整段階に入ったとき、どれくらいの押しが入るのか、どれくらいまで下げてくると買いが入りやすいのかの目安としてフィボナッチリトレイスメントが使えます。

簡単に言えば、サポート&レジスタンスラインの役目ですね。

また、上昇トレンドで一度押しが入って再上昇してきた時、そこからどれくらいまで上昇するのかの目安としてフィボナッチエクステンションが利用できます。
こちらの方は、押し目買いの利益確定の目安に利用されることが多いです。

ただし、必ずその値で反転するわけでもありませんし、ブレイクされることもあります。
フィボナッチは他のテクニカルツールと同様に、トレードで勝つ可能性を高めてくれるものであって勝ちを約束するものではありません。

トレンドラインと組み合わせる

フィボナッチラインは、汎用性が高く他の色々な指標と組み合わせることができます。
ここでは、トレンドラインとの組み合わせについてご紹介します。

上昇トレンドが発生して頂点をつけ、現在は押し目を形成している状態の場合、それまでの天井と底を結んでフィボナッチリトレイスメントを表示させることで、大体どの辺りが目安になるのかがわかります。

しかし、これだけではハッキリとどこで反転しやすいのか、どこで押し目買いのロングをすれば良いのかはわかりません。
そこで役に立つのがサポート&レジスタンスラインやトレンドラインです。

上のチャートでは、青いトレンドラインと、61.8%戻しのポイントがほぼ重合しており、 実際にローソク足の実体がそこにタッチしてから大きく反転上昇しています。

このように、2つのラインが重なるポイントというものは、他のトレーダーからも大きく意識されやすいポイントになりますので、テクニカル的な信頼性が増します。
これは他のどんなテクニカル分析手段でも同じことですので、覚えておきましょう。

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