東京証券取引所は東京にあります。
ニューヨーク証券取引所はニューヨークにあります。
では、外国為替取引の行われている場所はどこにあるのでしょうか?

クマ君
そうそう、気になってたんだよね。
どの国で為替レートは決まってるんだろう?

外国為替取引所という場所はない

実は、為替レートを決める外国為替取引所というものはありません。
あるのはインターバンク市場と呼ばれるもので、世界中の銀行同士が電子取引によってつながっており、そこで24時間取引されているのです。
ここでは、基本的に100万通貨単位の通貨の売買がなされています。

インターバンク市場では、各銀行が様々な通貨ペアの買値と売値を提示しています。

例えば、A銀行が「ドル円を100.10円なら買います(ビッドレート)、100.15円なら売ります(オファーレート)」と提示した場合、電子ブローキングサービスが、膨大な銀行の中から、そのレートとマッチした銀行を探し出し、瞬時に決済してくれるのです。

これを相対取引と呼び、同じ時間であっても、銀行によってはレートが違うことがあります。つまり、株価のように唯一のレートがあるわけではなく、通貨の価格に関しては複数のレートが存在するのです。

クマ君
FX市場っていう場所があるわけじゃないんだね。
し、しらなかった。

ウシ君
外国為替市場を株式市場と同じように「実際に場所がある」と思っている人は意外にも多いんだよ。

個人トレーダーの取引はブローカーが必要不可欠

では、我々個人がFXトレードをする場合はどうなっているのでしょうか?
資金量に乏しい個人がいきなりインターバンク市場に入ることなんてできません。

そのために必要なのが仲介業者である「ブローカー」です。
一般的にFXトレードにおけるブローカーは「FX業者」と呼ばれており、様々な銀行と提携して我々にFXトレードをする場を提供してくれています。

上の図では、FXトレーダーから注文を受けたFX業者が、提携先である銀行に更に注文を流していることを意味します。

トレーダーの注文が全部インターバンクに流れるわけでは無い

しかし、全てのFX業者が、顧客であるトレーダーからの注文全部をインターバンク流しているというわけではありません。株式市場では、ブローカーである証券会社を通じてトレーダーの資金は証券市場の中に入っていくのですが、FXは必ずしもそうなっているわけではないのです。これが「差金決済」であるFX取引の大きな特徴です。

では、FXでは顧客の注文が外国為替市場に届かないということは、どういう意味かと言いますと、「FX業者が顧客の注文の一部をマリーしたり呑んでいる」のです。

FX業者には沢山の顧客から常に注文が届きます。
例えば、同じタイミングで同じロットのドル円の売りと買いの注文が来たとしましょう。業者側からすれば、売りと買いの注文が来たとしてもそれらは相殺できるので、業者としてのリスクはゼロです。

ですから、わざわざインターバンクに流す必要はありません。この顧客の売りと買いをマッチングさせて相殺させることを「マリー」と言います。顧客の注文をマリーすることが出来れば、FX業者は無リスクでスプレッド分を丸々と儲けることが出来るのです。

しかし、注文の全部がマリー出来るわけではありません。
時には買い注文と売り注文に偏りが出る事もあるでしょう。

しっかりとしたFX業者であれば、そんな時にはインターバンクにカバー注文を入れるのですが、実際は注文に偏りが生じてもなかなかカバー注文を入れずに「呑み」をやる業者も多いようです。

顧客の注文を呑むと、FX業者の利益=トレーダーの損失、FX業者の損失=トレーダーの利益という式が成り立ってしまいます。

初心者の内は気にする必要はありませんが、ある程度経験を積んでくると気になってくるポイントですので、知っておいて損はないでしょう。

クマ君
え、トレーダーの注文ってインターバンクに流れるわけじゃないんだ・・・。

ウシ君
これはあくまでも相対業者の場合ね。
相対業者はインターバンクのレートを参考にして顧客にレートを提示する。
そして顧客からの注文をマリーさせたり、呑んだり、インターバンクに流したり・・・と色々やっているよ。

FX業者の中でこのような仕事をしている人たちを「ディーラー」と呼ぶんだ。

クマ君
ディーラーってよく聞くけど、こういった仕事をしてるんだね。
じゃぁさ、FX業者は全部相対取引ってやつなの?

ウシ君
いや、そう言うわけじゃないよ。
まぁ日本の国内業者のほとんどが相対業者だけどね・・・。
海外のFX業者には顧客からの注文をそのままインターバンクに流すところもあるよ。
こういった業者はNDDと呼ばれていて、一部のトレーダーからは凄く人気が高いんだ。

クマ君
へぇ、僕もNDDでトレードしてみたいな。
おすすめの記事